働く人の思いはイロイロ・・・垣根涼介「君たちに明日はない」シリーズ
主人公はなんと「リストラ請負業」。いろんな業種のイロイロな会社に出向いては、
一癖もフタクセもある人々を面接し、
クビ切り勧告していきます。
要するに、「クビ切り面接官」、ひどい職業に思えますが、
相手に対する誠意を常にもち、
面接相手の経歴や適性、周囲の評価や会社・業界の将来性まで調査し考慮したうえで
面接に挑む主人公のスタンスと、被面接者の想いや人生が丁寧に描かれているので、
すがすがしく読めます。
思いがけず、働くことの意味とは何か、雇われるとはどういうことか、
人生における職業、仕事の意味を突きつけられるところもあり・・・
堅苦しくなく面白く読める中に、含蓄深いお話となっています。
シリーズで3作出ています。
8歳年上の恋人との関係も、気になるところ。


実はこのシリーズ、最初の本が出たときに読んだのですが、
当時も面白いとは思ったものの、それほどは響かなかったんです。
今回再び手にとって、特にいろいろ感じるのは、
人事の仕事をするようになったからかな?
働くこと、雇われること、職場の悩み、自分の努力や能力と仕事の結果。
人事課以前は、あんまり考えてなかったな・・・
と、過去の自分を反省。
・・・もっとも、
働くことを放棄したヒモ夫にこそ、もっと反省してもらいたいんですけどね!!
週末、暑さに料理への熱意が薄れ、乱読。
こんな本も↓

海堂尊「ブレイズメス1990」
キャラ立ちのマニアック系なのよね。
医療系は好きなジャンルなのでデビュー当初から読んでますが、
人物相関図や歴史・地理が広がりすぎて、最近ちょっとついていけない感じも・・・
伊坂幸太郎「ラッシュライフ」
別々に無関係に生きているそれぞれの人生、
その接点が最後にピタリとはまる感じが快感な、伊坂ワールドが味わえます。
会社も社会も現代も、一人ひとりという「点」がそれぞれ一生懸命生きていて、
知らない間に「線」につながり、その「線」が綾なして広い「面」を作ってるってことなのですね。



